一般ゲームレビュー

2017年の世界で『Ever17』プレイしました感想

こんにちは、ギリギリ葉鍵世代のぽぽたんです。
今回は名作と名高い『Ever17 -the out of infinity-』をプレイしたので感想です。
 
ネタバレ全開&なんの得るものもない、ただの感想です。
全文を通して、「2017年の世界でプレイすることによる感想」みたいな軸があるので、人によっては不快に思う点があるかもしれません。
ですが、すっげー面白かった!と息巻いて書いているので、多少ご容赦頂ければと思います。
 
もちろん、未プレイの方はDMMでダウンロードできるから買って!!頼む!!!それから数々の名考察を読んでも遅くないので!!
 
以下、ネタバレです。
 
 
 
 

『ever17』感想

せっくなので余談からはじめますが、ギリギリ葉鍵世代の私にとって、いつかやりたいADVの一つに本作である『Ever17 -the out of infinity-』がありました。
 
このゲームをやらずにノベルゲームを語るのは浅はか・これほどの大どんでん返しに出会ったことはない・ネタバレをみると物語の魅力が全て失われる…などなど
 
ちょうど10年前程なので、ever17発売当時の熱はおさまりつつあり、プレイしたことのないノベルゲーム人口の方が多い時代だったような気がします。
プレイした人は一目置かれているような感じで。
なのでタイトルは有名ですが中々プレイに至らず、ここまできてしまいました。
 
ですがいつかやりたいというか、死ぬまでにやりたいゲームの1つでした。
そのため、一切のネタバレを断ち、公式サイトやwikiすらみることもなく、数々のレビューを避けていました。
それからプレイするタイミングがなかなか得られないまま、2017年5月1日―――。
どうやらこの日がゲーム内では物語が始まる日であるらしいと知り、、、
 
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買いました。
 
 
未プレイの方はもう読んでいないでしょうか。
下記からは感想です。
 

どこから書いたらいいのかわからない感想

 
これまでのゲーム人生の中で、パラレルワールドものやループものは何作かプレイしていましたし、まっさらな感性を持つ思春期だった私はめちゃくちゃ影響を受けました
20代後半エロゲオタクの大半は、ゲーム観に大きく影響を与えた作品の1つは並行世界やループものなのではないでしょうか?(暴論)
 
私が並行世界ものゲームに初めて触れたのが、『Air』でした。
もちろん号泣&号泣&大号泣。
こんな展開があるのかと驚愕しきりで、こんな演出をゲームなら行うことができるのかと感動して、のめり込むようにノベルゲームへ傾倒していきました笑。
BLゲームに手を出し始めたのも、『神無ノ鳥』という名作が女性版Airと呼ばれていると知ってからでした。頼むから再販してくれ~~~埋もれるのはもったいない~~~~~~
 
『CROSS†CHANNEL』『マブラヴ オルタネイティヴ』『CLANNAD』『リトルバスターズ!』『デモンベイン』『スマガ』…
どの一作も思い入れが深く、許せばどのゲームも懐古記事を書きたいぐらい影響を受けたのですが、割愛。
 
そんなever17の後に発売される名作をプレイしていたこともあり、目の肥えた豚に育ってしまったこともあり、「いくら往年の名作といえど、多少驚く程度だろう…」と思っていました。
 
ループものか、または並行世界ものか…。
わかりやすく土台をひっくり返すには、物語の大枠を更に広げることが定番ですからね!
 
まあそんな生半可な気持ちでever17をプレイしていたので思いっきり騙されました。
いや~~~~~~、ループや並行世界(の歪み)に思わせる展開、飼いならされた豚ほどひっかかるでしょ~~~。
 
何度もループを繰り返すうちに、摩耗し疲弊していく世界に出現する”歪み”…。
歪みをこじ開けることでその閉鎖された運命から脱出し、主人公は世界を”書き換える”。
 
私が少女だった大昔では”新しすぎる”設定でしたが、今では使い古されつつある概念。
今のオタクは少しでも物語に異変があれば、思考停止をするレベルで「並行世界」を指摘するほどに。
なんなら並行世界ものといえる『君の名は』がオタクでない老若男女にも大ヒット!
並行世界ものやループものは決して珍しいものではなくなりました。
 
と、い、う、プレイヤーへのミスリード!!!!あーひっかかった!
気持ちいいぐらいひっかかった!!!
 
ココ編の、少年の鏡の姿のあたりではあまりピンとはこなかったのですが、優の名前が優秋であることを知るところでも「世界の歪み系かな?」と軽く流していたのですが、ツグミの名前は「月海」とあてると語られるあたりから全てが繋がって脳汁ドバドバ「うわうわうわ」と声がでました。
沙羅が何故、ココがツグミから習ったという子守歌を歌えるのか。
そしてココは”ママ”から教えてもらったという子守歌。
ママの名前が入った「月と海の子守歌」というタイトル。
つまりママはツグミである。
そして沙羅の持っているペンダントの男性はパパである武であるはずだが、プレイヤーの知る武の姿ではない。
すると、我々の目の前の武は誰だ―――?????
みたいな感じの思考が一瞬で巡り、普段は何も考えなくていいアニメ大好きなフレンズですので、久しぶりに脳みそに血流が通いました。
 
ループでもなんでもなく、過去行われたことを再現したお話であることが判明し、やられたゾ~。
やられた…やられた…と軽い放心状態になりながら立派に成長した姿をみせる優春から語られる、第三者視点。
いまでは決して珍しい設定ではなくなったけれど、BWというメタ視点を作品に溶け込ませる融合度の高さは今でも評価すべき点でした。
ずっと我々は武や少年の”目”を通じて、物語をみてきたわけです。
 
マルチエンディング系のゲームにおいて、「そういえばこのルートでは○○は何をしていたっけ?そもそもこのルートで××は登場したっけ?」みたいな混乱はどなたにも経験があるかと思います。
そのプレイヤーの混乱を反映した少年の思考に、騙されていたのです。
いやー、本当にずるい。ずるい。
 
 
そういえば、「2000年代のゲームだからかキャラクター造形が古く懐かしい感じ」と思った自分に衝撃を受けました。
少なくとも鍵作品を難なくこなしていた自分がそう感じる日が来るとはと…。
電波キャラに付き合いにくさを覚える時代がくるとはと。。。。
 
ココのようなキャラは”ガイジ系”と評されてしまう世の中です。
過去はちょっと個性的なヒロインでも”実は寂しがりや”とか”実は弁が立つ”とか”実は神”とか、本人をよくよく知ろうと頑張ったじゃないですか!?
彼女のいいところを知ろうと頑張ったじゃないですか!?!?
「ひらがなみっつでことみ」なんだよことみちゃんはよお!??!?!
常識的なキャラが多いほど物語の理解が早まるし物語に入り込みやすくなるのは100も承知なのですが、新しい時代がきているんだな…としみじみしました。
乙女ゲームもそうだけど、「普通にいい女子高校生」とか「普通にいい男」みたいなアニメのキャラとは思えない、個性が引っこ抜かれたような子たちが多いもんね最近。
 
ずるいポイントといえば、「主人公の個性によって被攻略ヒロインとの関わり方が変わる=√によって被攻略ヒロインの行動が変わる」という固定観念を的確についてきたこと。
武編でできたことを、少年編でできなくても”主人公が違うから”仕方ないと問題視しないのです。
思えば、武編である空√で優は警備室からのアクセス権限に関するパスワードをわかっているのに対し、少年編である優√ではパスワードはわかっても(本当にアクセス権限のあるPASSなのかは怪しい)ユーザーネームで引っかかってしまったのはなぜだろうとか、そもそも武編のBADEDで恋心を告白して死んでいった優を少年編で攻略できるのは変な気持ちだなとか、いろいろ違和感はあったんですよね…。
よくゲームをする人間ほど引っかかってしまう所以ですね。
 
 
良い点を挙げてみましたが、やはりネックをあげるとしたら、「2017年に」プレイしてしまったこと。
 
タイムリープや第三者視点という叙述トリックが珍しいものではない現代で。
攻略キャラクターに対して”くどさ”すら感じてしまう現代で。
一瞬で既読をスキップできる機能が実装されている現代で。
製作者側がプレイヤーにストレスなく物語を作るスキルがある現代で。
 
どうしても私の中で「往年の名作」の域を出ることができませんでした。
物語自体は本当に面白かったです!とても楽しませて頂きました。
 ですがever17は私の中では古典に近く、FF15を好きな人にFF6を薦めるような、村上春樹が好きな人に「グレートギャッツビー」を薦めるような、なろう系ファンタジーが好きな人にロードス島戦記を薦めるような、そういう感じに近いのです。
もちろん色あせることなく面白い作品であるのには変わりないのですが、やはり発売当時の衝撃には叶わないと思います。
 
そして本作に大変影響を受けた後続の名作ゲーム達は、正統に脈々とever17の血を受け継いでいるからこそ私はそう思うことができる。
本作の設定を”新しいもの”とは感じず、キャラクターを”くどい”と感じる。
それは後続の作品が、面白い作品を作ることで「新たな境地を作り出す」ことに成功したからです。次のステージに進んでいるのです。
記念碑的な、大切な作品なのには変わりありません。
ただ2017年にプレイしてしまった!そこが問題でした。
 本当の意味で価値観が固まる前の思春期にプレイすべきゲームです。自分がうら若き乙女でないのが恨まられます、当時プレイできた方が羨ましいです。
 

最後に

少年はBWの目を通して優√や沙羅√を把握しているのも面白かったです。
ゲームの登場人物である武やココやホクトにとっては、ある意味ループものであり並行世界ものであるのですが、プレイヤーである我々にとっては一貫した一つの物語なのです。
 数々の三次元世界(たくさんのエロゲ)をコレクションし、プレイすることのできる我々は彼らにとっての(n+1)存在。
おにいちゃんと呼んでくれる可愛い妹がほしいですね。
 
大分おそまつな記事になりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
本当に面白いゲームでした。

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ぽぽたん
ぽぽたん
ゲームと猫が好きなオタクです。大好きな乙女ゲームのレビューやおすすめの作品を書いていきたい。これまでの人生をオタクとして過ごし、これからもオタクとして幸せに生きたい。